高齢者ドライバーの事故がニュースで取り上げられる度に「自分の親もいい歳だからそろそろ免許を返納してもらおう」と思っている方は決して少ないない筈です。
ところが運転免許を返納する様に説得を試みてもなかなか応じてくれない場合もあります。
本記事では「高齢者の運転免許返納」についてまとめていきます。
「親に免許を返納する様に伝えても応じてくれないから困っている」という方は参考にして下さい。
高齢者は運転に自信があるからなかなか返納に応じない
アンケートの結果を見ると若い人よりも高齢者の方が運転に自信がある傾向があります。(以下参照)
(1) ご自身の運転には自信がありますか
表1にあるように、65歳以上の回答者の「かなり自信がある」と「ある程度自信がある」の合計は50%を超えている。「80歳以上」の「かなり自信がある」の回答の割合は全年代で最も高い17.0%となった。対照的に「自信はない(多少の不安がある)」とする回答は年代が上がるにつれ低下する傾向にある。
図1では、「かなり自信がある」と「ある程度自信がある」の回答の合計を「自信がある」とし、「あまり自信はない」と「自信はない(多少の不安がある)」の回答の合計を「自信がない」として、年代別に比較をした。図1のグラフは、年代が高くなるとともに運転に対する自信も高くなる傾向を表している。75歳以上の回答者の66.4%が「自信がある」ことになる。
つまり高齢者はドライバー歴が長いので自分の運転に自信がある方が多く、自分の中では「まだ運転は大丈夫」と思っている方が多いので、免許の返納を求めてもなかなか応じない傾向があります。
その上無事故なら尚更応じてくれないでしょう。
無理に説得しようとするのはダメ
本記事を読んでいる方は高齢者ドライバーによる事故のニュースがある度に「いつかは自分の親も事故を起こすのでは?」と気が気ではない思いをしているのでないでしょうか?
だからといって無理に返納する様に説得しようとすると親子の関係性を悪くするばかりです。
親にとっては子から言われるのが一番嫌だという方は少なくありません。
もし返納に応じそうもなければ一度間をおいて次の手を考えましょう。
運転免許を返納するにあたっての手段
これから運転免許を返納をするにあたっての方法を紹介します。
段階的に免許返納を促す方法と専門サービスに依頼する方法です。
返納に応じないなら安全装備がある車に乗り換え
本人がしばらくの間はまだ運転を続ける事を希望していて、まだ客観的に見ても運転技術がそれ程衰えていないと感じるのなら尊重してあげましょう。
ただし条件として安全装備のある車に乗り換える様に勧めます。
安全装備があるからといって、もちろん100%事故を防げる訳ではありませんが、アクセルとブレーキの踏み間違え等の高齢者にありがちな事故を大分減らせる事が出来ます。
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上の3つは最低限あった方が良い安全装備です。「サポカーS」という高齢者向けの安全装備が搭載した車種を選べば最低限の装備は揃っています。
既に安全装備のある車に乗っているのなら、そのままの車でよいと思いますが、もし安全装備の無い車ならサポカーSが搭載した車に乗り換えてもらった方が双方安心出来る筈です。
ここで重要なのは車を新たに購入する必要はありません。返納前の高齢者にはカーリースで乗る事をおすすめします。
なぜカーリースをおすすめするのかと言うと借り物なのでいずれ返却しなければいけない為、緊張感をもって運転出来るからです。適度に緊張感をもちながら運転した方が事故率を減らす事が出来ます。
また乗る期間を予め決められる為、例えば試しで3年乗ってみてあまりにも安全装備のお世話になっているのなら本人も自覚して自分から返納しようと思う可能性もありますし、もう少し乗れそうならまた契約する事も可能です。
購入となると車を手放す事に対してもったいなと思い乗り続ける可能性がありますが、借り物だとその気になれば返却出来るのでカーリースは返納前に乗る場合には最も適した乗り方と言えます。
おすすめのカーリースは後述します。
返納する様に説得するなら専門サービスを利用した方が無難
例えば親の運転を見てあまりにも危なっかしいのなら返納する様に伝えた方がよいですが、無理に説得しようすると逆効果になる可能性があります。
最初はやんわりを返納する様に伝えて頑なに拒否する様であれば運転免許自主返納補助専門サービス「免許返納補助ガイド」を利用した方が無難です。
免許返納に応じない場合は↓
高齢者におすすめのカーリース3選
では高齢者が免許返納前に車を乗る場合におすすめのカーリースを3つ紹介します。
カーリースの会社は色々とありますが、これから紹介するカーリース(サブスク)は上に挙げた特徴があるので特に返納前に利用する場合は適しています。
車種を選ぶ際には運転がしやすく安全装備が充実した車(サポカーS)を選ぶ様にした方がより安心出来るでしょう。また人気車種を選ぶとカーリース会社が先行発注をしている場合が多いので納期も短縮出来る場合もあります。
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KINTO
安全装備はトヨタの車が充実しています。
KINTOはトヨタ車(レクサスも含む)のみを取り扱っている車のサブスクですが、乗りたい車がトヨタ車ならKINTO一択で問題ありません。
他のカーリースでもトヨタ車を取り扱っていますが、トヨタ車に関してはKINTOは最もコスパが良く任意保険も込みとなっています。
契約期間が最低3年となっていますが、例えば2年後には返納する可能性がある場合でも、解約金フリープランを選べば解約金無しで返却する事も可能です。
公式サイトは↓
SOMPOで乗ーる
高齢者となるとおそらくあまり距離を走らない方が多いと思いますが「SOMPOで乗ーる」の最大の特徴として乗らない間はカーシェアとして貸し出して収益を得られる場合があるので、料金を少しでも抑えたい方にとっては理想のカーリースです。
契約期間が1~9年の間で自由に選択出来るので返納前に利用するのに適しています。
公式サイトは↓
ニコノリ
ニコノリの特徴として先に紹介したKINTOとSOMPOで乗ーると違って、新車だけでなく中古車でも選べるという点です。
それ程古い車種でなければ安全装備がある車も多いので新車にこだわる必要の無い方は中古車にする事によって料金を抑える事が出来ます。
公式サイトは↓
返納後に起こりやすい事として
免許を返納したらそれで終わりという訳ではありません。
車を運転しなくなる事によってかなりライフスタイルが変わるので家族としてアフターフォローしていく必要があります。
認知症が進みやすい
車を運転する行為そのものが常に「認知、判断、操作」の繰り返しで脳をフル回転させている形になので、ある意味ボケ防止になっている一面もあります。
ところが運転をしなくなると行動範囲が狭くなり、脳を使用する機会が減ってしまう為、認知症が進みやすくなってしまう場合があるので、新な趣味を探したり、親と会う機会を増やしたりして認知症が進まなくなる様にしていく必要があります。
引きこもりになりやすい
車の快適さに慣れていた状態から車を運転しない生活になると外に出るのが億劫になり、引きこもりになりやすくなる傾向があります。
なのでどの様にすれば引きこもりにならない様になるかを考えていかなければなりません。
免許を返納すると各都道県によって様々な特典があるので教えてあげましょう。詳しくはこちら「運転免許自主返納の特典・優遇制度一覧|全国47都道府県を比較」を参照して下さい。
特典によってなるべく安全に負担を減らしながら外出できる様になります。
まとめ
では最後にまとめます。
本人がどうしても運転する事を希望するなら?
⇒カーリースで安全装備(サポカーS)のある車に乗り換えてもらって段階的に返納を促す
・KINTO
・SOMPOで乗ーる(そんぽでのーる)
・ニコノリ
運転があまりにも危なっかしいと感じるなら?
⇒運転免許自主返納補助専門サービス「免許返納補助ガイド」を利用
返納後に注意すべき点は?
⇒引きこもりになりやすく、認知症が進みやすくなるので特典(運転免許自主返納の特典・優遇制度一覧|全国47都道府県を比較)を教えてなるべく外出する様に伝える
気分よく運転免許を返納してもらう様にしていきましょう!
コメント
高齢者の起こす事故と、そのニュースに付いた読者のコメントを読ませるのは良い教訓になるのではないでしょうか。
YouTubeなどでヒヤリハットや事故のドラレコを連続視聴するだけでかなり勉強になり、自分がそういうシーンに出くわした時に、一瞬身構えますからね。もしやあの車、次の瞬間に発進するかもと思えば事前にアクセルを離す。ブレーキに足を乗せて通過するくらいはでき、数秒からコンマ以下で防衛運転が速くできます。
下手なテレビ番組を見るよりも何百倍も有意義でもありますし。
高齢になると思考が遅くなっていくのはしょうが無いとしても、体が無意識に反応するくらいまで普段から心得ていたら、思いとどまるとか、より安全なタイミングで脇道から出るとか、横着してハンドルを切りたくないからと旋回半径を大きくして立体駐車場など非常に狭い場所で対向車線にはみ出すなどは気をつけるかと。
家族から既に危ないと思われいる高齢者が自分の運転は大丈夫!と根拠のない自信を言い放ったら「そりゃ、相手が避けてくれているからだよ!」とか言っても駄目でしょうかね。
ドライブをこよなく愛する人達は長く車を運転していたいと思っている人が多いでしょうから、自分が運転を止められるような見落としや、確認不足。自分に都合の良い考えの「だろう運転」をしない。常に防衛運転に努めないと教習所から駄目出しを喰らいますので。
高齢者に多いとされるペダルの踏み間違いも若い世代でも多いということで、うちの会社の事務員も追突事故を起こしていますね。自分はMTでもATでも踵を固定。つま先を左右に振ってペダルを踏んでいますので、ATでも絶対に間違いが起こらないんですよね。
多分ペダルの踏み間違いは軽バンや軽トラのような踵の位置を固定し土踏まずより指先側で下に押し踏むペダルではなく、乗用車のように土踏まずの少し上部分で奥に押し込むタイプのペダルではないかと。
これだと踵は固定ではなく膝が曲がる踏み方になります。つまり踵が遊ぶので、ペダルが近い車種では踏み間違いが起こるのかも?知れません。
軽トラや軽バンでは踵の位置は全く動かさなくてもよく、ペダル操作時は足首が曲がる動きとつま先を左右に降る動きになります。右はアクセル。左はブレーキ。いちいち足元を見てペダルを認識している訳ではなく、見なくても股関節から下の感覚で自分の足がペダルのどの位置にあるのかは体と操作部の位置関係で決まってしまうからです。
運転の上手い下手って最適なドライブポジション(姿勢)があり、その基本位置から自分の四肢を最小限でどのくらい動かすという体のコントロールの可否ではないかと。ハンドルがやたらと近いと速いハンドリングはやり難いですよね。
運転中に前の車のドライバ観察もしていますが、運転が下手な人って運転姿勢が悪いですね。ヘッドレスト付近に頭が無いというか、完全にシートから体が半分くらい内側に傾いていたり。ミラーに何か大きな物がぶら下がっていて視界を遮っていたり、デフの部分に人形がズラーっと並んでいたり。運転中にドアのガラスにカーテンやサンシェードを貼り付けていたり。挙げればキリがないですが、そういった部分が運転に対する集中を削いだり、視野を狭くしたり、気を散らす原因になったり、ハンドリングを面倒くさがったりと運転そのものに中の人の思考が反映します。
今の時期ですと、リアガラスの雪を払わないで走っている人は「全く後ろを見る気がない危ないドライバー」という印象です。そういう車は屋根雪も乗せっ放しですし、セダンだと下りや信号で停止した時に雪崩を起こしますから前が見えなくなります。
あおもりくま様
私も踵を付けた状態でペダル操作しますが、踏み間違いという感覚が全然わかりませんね!
踏み間違いする人は踵を付けずに運転する人っぽいですね!(^^)!