オールシーズンタイヤは以下の内容に当てはまる方にとってはまさに理想のタイヤと言えます。
- タイヤを置くスペースが無い
- タイヤ交換が面倒くさい
- タイヤにお金をかけたくない
- 雪があまり降らない地域に住んでいるからスタッドレスタイヤの必要性を感じない
本記事ではオールシーズンタイヤを履こうかどうか迷っている方に向けた内容です。
オールシーズンタイヤにするかしないかの判断基準として結論を先に言いますと、自分が車でよく走る地域でのスタッドレスタイヤの装着率に着目するとよいでしょう。
これからオールシーズンタイヤについてまとめていきますので、オールシーズンタイヤにしようかどうか迷っている方は参考にして下さい。
オールシーズンタイヤの走行性能
オールシーズンタイヤは名前の通り年中履きっぱなしで良いタイヤですが、走行性能をスタッドレスタイヤとノーマルタイヤ(夏タイヤ)と比べると以下の様なイメージになります。
路面状況 | オールシーズンタイヤ | スタッドレスタイヤ | 夏タイヤ |
積雪路 | 〇 | ◎ | × |
凍結路 | △ | ◎ | × |
冬用タイヤ規制 | 通行可 ※要スノーフレークマーク | 通行可 | チェーン装着 |
チェーン規制 | チェーン装着 | チェーン装着 | チェーン装着 |
乾いた路面 (ドライ) | 〇 | × | ◎ |
濡れた路面 (ウェット) | 〇 | × | ◎ |
オールシーズンタイヤのゴムの質はノーマルタイヤとあまり変わりません。雪道を滑りづらくしたパターンのノーマルタイヤだと思って下さい。
なので乾いた路面を走る時や高速走行はスタッドレスタイヤ程のフニャフニャ感やロードノイズはありませんが、やはりノーマルタイヤと比べると夏用としての走行性能は多少劣ります。
一番気になるのは積雪路や凍結路の走行性能だと思いますが、表だけでは分かりづらいのでJAFが行った積雪路、凍結路での各タイヤ毎に比較したテスト結果の画像と動画を貼っておきますので参考にして下さい。
積雪路と氷盤路の制動距離
【制動距離のテスト結果】
画像の文字が分かりづらいのでまとめると以下のテスト結果になります。
【40km/hからの制動距離】
圧雪路(m) | 氷盤路(m) | |
ノーマルタイヤ | 29.9 | 105.4 |
スタッドレスタイヤ | 17.3 | 78.5 |
オールシーズンタイヤ | 22.7 | 101.1 |
ノーマルタイヤ+ チェーン | 28.4 | 59.0 |
ノーマルタイヤ+ オートソックス | 20.1 | 99.2 |
ノーマルタイヤ+ スプレーチェーン | 24.1 | 112.8 |
※テスト結果の画像は下動画より引用
テスト結果より、制動距離は積雪路ではまずまずの利き具合、氷盤路ではノーマルタイヤとあまり差が無い事が分かります。
積雪路の登坂走行
【登坂走行のテスト結果】
※テスト結果の画像は下動画より引用
テスト結果より、オールシーズンタイヤの積雪時の登坂走行は12%までなら走れる結果になっていますが、車やタイヤの状態も影響を受けるので、オールシーズンタイヤでも登れる坂は10%位までと思った方がよいでしょう。
オールシーズンタイヤを履いて後悔する人と後悔しない人について
冒頭ではスタッドレスタイヤの装着率が高い地域ではオールシーズンタイヤにすると後悔すると伝えました。
理由は、テスト結果から分かる様に冬場でのオールシーズンタイヤはノーマルタイヤよりはもちろんマシですが、スタッドレスタイヤと比べると積雪路、凍結路では随分と走行性能に差があるからです。
つまり、スタッドレスタイヤの装着率が高い地域では周りの車の流れに合わせられない事になるので、無理に合わせようとすると事故の元となってしまいます。
逆に冬場でもノーマルタイヤの比率が高い様な地域では、雪が降ったとしてもオールシーズンタイヤの方が優れているので履いていてもそれ程は問題になりません。
オールシーズンタイヤを履くと後悔する人
以下の条件に当てはまる方はオールシーズンタイヤを履くと後悔するのでやめたほうがいいです。
2つ以上当てはまるのならスタッドレスタイヤをおすすめします。
オールシーズンタイヤを履いても問題無い人
オールシーズンタイヤを履いても問題無い人の例を挙げます。
オールシーズンタイヤは、積雪がほぼ無い地域だけどたまに雪が降る事があるから備えとして履く事が最も適していると言えます。
オールシーズンタイヤを安く買う為には?
オールシーズンタイヤはノーマルタイヤやスタッドレスタイヤと比べると種類が多くありません。
なので店舗で買うとなると自分が欲しいサイズが在庫として置いてあるとは限らないのでネット通販で買う事をおすすめします。
タイヤ専門の通販なら簡単に安く早く最寄りの提携業者に取付予約まで行えるのでおすすめです。
オールシーズンタイヤでもチェーンは必要
2018年に「チェーン規制」の法改正が行われました。
改正前のチェーン規制は冬用タイヤ(スタッドレスタイヤまたはスノーフレークマークがあるオールシーズンタイヤ)であればチェーンを巻かなくても通行出来ましたが、改正後だとチェーン規制となれば冬用タイヤであってもチェーンを巻かなければ通行出来ない様になったのでオールシーズンタイヤを履いていてもチェーンが必要です。
また、改正後だと「冬用タイヤ規制」が新たに出来たので、冬用タイヤ規制の場合はスノーフレークマークのあるオールシーズンタイヤなら通行が可能です。
ただしオールシーズンタイヤの場合は仮に冬用タイヤ規制であっても、スタッドレスタイヤよりも走行性能が劣るので危ないと思ったらチェーンを巻くという考えでいた方がよいでしょう。
オールシーズンタイヤが役に立つ時は?
オールシーズンタイヤを履いてメリットを感じるのはチェーンを巻く回数を減らせる点でしょう。
チェーンを巻いた事がある方なら分かると思いますが、チェーンを巻くのは面倒ですし、突発的な雪の場合は寒い中作業をしなければなりません。
オールシーズンタイヤを履いていれば多少の雪なら大丈夫なので必要以上にチェーンを巻いたり外したりしなくて済む様になります。
オールシーズンタイヤの寿命と交換の目安
オールシーズンタイヤの寿命は3~5年位とされています。
溝がスリップサイン付近まで減っていたら言うまでもなく交換しなければなりません。ただし注意点としてオールシーズンタイヤは、ノーマルタイヤと違ってスタッドレスタイヤと同様にプラットフォームとスリップサインがあります。
プラットホームまで達しているオールシーズンタイヤは冬用としての性能が低下している状態なので交換する事をおすすめしますが、もし履くのであれば雪が降った時は必ずチェーンを装着しましょう。
長持ちさせる為にはタイヤローテーションを行う
オールシーズンタイヤは冬になってもタイヤ交換は不要ですが、長持ちさせる為には定期的にタイヤローテーションを行う事をおすすめします。
注意点としてオールシーズンタイヤはほぼ回転方向指定の為、前後にしかローテーションする事が出来ない物がほとんどです。
タイヤローテーションの目安はオールシーズンタイヤの場合だと3,000km毎が理想とされていますが、最低でも冬に入る前にしておくとよいでしょう。
オールシーズンタイヤのメリット・メリット
オールシーズンタイヤのメリットとデメリットをまとめます。
オールシーズンタイヤの走行性能でも問題無い地域なら、面倒くさいタイヤ交換が不要で、余計なお金がかからないので正に理想のタイヤと言えます。
オールシーズンタイヤを履くにあたって一番注意したい点は、冬用タイヤとしての寿命は決して長くないので雪が降るシーズンの少し前から履くのがよいでしょう。
まとめ
では最後にまとめます。
- オールシーズンタイヤにするかしないかの判断基準は走る地域のスタッドレスタイヤの装着率で考えた方がよい
- 夏用としても冬用としても中途半端な走行性能
- 種類があまり多くないのでネット通販で購入した方がよい
- チェーンは必要
- スリップサインとプラットホームを見ながら買い替え時期を考える(雪が降る前の買い替えが理想)
- 定期的にタイヤローテーションを行った方がよい
オールシーズンタイヤにするのならメリット、デメリットを理解しながら履きましょう!
コメント
冬道の走行性能をレベル表示して公的機関でスタッドレスからオールシーズンタイヤまで評価してくれると分かりやすいですね。
同じスタッドレスタイヤでも、メーカーによってCMで謳っているほどの性能のないものもありますし、スタッドレスなのにオールシーズンタイヤよりはマシ程度のものもありますので。
エブリィは4/9(日)に納車です。もう、雪は降らないと思うので。というよりも桜が咲き始めてしまいました。ただ、八甲田方面には夏タイヤで行くつもりはありません。
来シーズンはチェーン規制に備えて着脱が楽ちんなチェーンを買いたいです。
あおもりくま様
納車楽しみですね!(^^)!
チェーンはゴムだと高いですし迷いますよね。
青森は冬大変そうです。