運転免許を取る時AT(オートマ)限定にするか普通免許を取るか迷っている方は多いと思います。違いを簡単に説明すると普通免許の場合はAT車(オートマ車)もMT車(マニュアル車)も運転する事が可能で、AT限定免許の場合はMT車(クラッチがある車)は運転出来ない免許です。
以下混乱を避ける為にAT限定免許をAT免許、普通免許をMT免許と言います。
結論から先に言いますとAT免許でもそれ程困る事はありません。ただし、時と場合によってはMT免許の方が良いという事もあります。
本記事では免許を取る時、取った後、車を買う時、仕事の時等あらゆる面から見て、AT免許かMT免許のどっちを取るか決める為の判断材料をまとめます。迷っている方は参考にしてみて下さい。
免許を取る時の料金と時間の比較
まず教習所や自動車学校の料金ですが、MT免許の方が少し高く、乗車回数もAT免許と比べると少し多くなります。
①時間数
MT車の方が操作が複雑、そして先述の通りAT車は限定免許ということで、MTよりATの方が
技能時間数は短くなります。
MT…技能34時限
AT…技能31時限
※1時限は50分間です。②料金
教習所によりますが、時間数が多い!ということは料金もMTの方が高いことが多いです。
武蔵境自動車教習所では、差額は税込¥12,960です。(2015年現在、プランによって変動有)3、実際みんなどうしてるの?
違いが分かってきたところで、実際MTとAT、どれくらいの割合で免許を取っているかを
比較してみようと思います。令和元年、全国の自動車教習所において、MT免許とAT免許の取得者数は、
MT車…356,297 (32.4%)
AT車…742,183 (67.6%)
(運転免許統計より)
料金と乗車回数はそれ程大きな差はありませんが、MT免許の場合は人によってかなり得意不得意の差が出ますので、不得意な人だと乗る回数が規定よりも増えて更に料金と時間がかかる可能性もあります。
AT免許の方が免許を取る時は安く早く取れます。
AT車とMT車の運転方法の違いについて
冒頭でも少し触れましたが、AT車とMT車は運転免許が分かれている通り運転方法が違ってきますが表で具体的にまとめると以下の様になります。
【AT車とMT車の運転の違い】
AT車 | MT車 | |
ペダルの数 | 2つ ※足踏み式パーキングブレーキは含まない | 3つ |
免許 | AT免許でもMT免許でも運転可能 | MT免許の人のみ |
運転中に使用する足 | 右足のみ (アクセルとブレーキの操作) | 右足でアクセルとブレーキ 左足でクラッチペダルの操作 |
運転中に使用する手 | 両手でハンドルを持つ事が多い | 左手はギアチェンジの時に頻繁に使う |
エンスト (エンジンストール) | しない | する |
ギアチェンジ | 主に車が行う | 自分で行う |
トランスミッションの話をすると少しややこしくなるので割愛させて頂きますが運転免許として重要な事はペダルの数です。
ペダルが2つ(足踏み式パーキングブレーキは含まない)の車はAT免許でもMT免許でも運転可能で、ペダルが3つある車はMT免許でないと乗れません。
余談ですが、最近のMT車の新車はエンストしづらくギアチェンジの変速ショックが和らぐ車もあります。
車を買う時のAT車とMT車の差
車を買う時ですが新車で日本車を選ぶ分にはAT免許で困る事はまずありません。
AT車(CVT、AGS含む)はほぼ全車種、全グレードで取り扱っています。むしろMT車の方が取り扱っている車種、グレードが圧倒的に少ないので探すのが困るくらいです。
車の値段は同じグレードの場合MT車の方が若干安くなる傾向があります(同額の場合もあります)。また燃費はAT車とMT車で比べるとMT車の方が1割程良くなります。
MT免許を取った方が良い人の例
実際の所AT免許で困る事はあまりありませんが、MT免許を取った方が良い人の例を挙げます。
実際のところ上記の中でMT免許が必須となる場合は準中型以上の免許を取る前提とされている人くらいです。
「男でAT限定はダサい」について
女性がAT免許の場合は暗黙の了解とされているので問題有りません。よくネット上で話題になる「男でAT限定はダサい」という風潮について実際の所どうなのか話します。
結論を先に言いますと、この風潮は①田舎に行けば行く程強い傾向があります。②男性は年齢が高い人程強く思う傾向があります。
①の理由として田舎には農家が多いのでMT車の軽トラも多く走っています。(軽トラの場合は新車で買う人もMT車の比率の方がまだ高くなっています)
家族や友人なら軽トラに乗る機会も増えるのでMT免許は当たり前という文化になっています。
②の理由として、昔はそもそもAT免許は無く男性でも女性でもMT免許のみでした。AT限定免許が出たのは1991年からで、出始めた当初は男性でAT限定免許を取る人はあまりいなく(女性でもMT免許を取る人は結構いました)、男性でAT限定を取る人は少し運動神経が鈍い人が取る、という傾向がありました。
こういったイメージが定着している為、特に40代以上の男性から見ると「男でAT限定を取る人はどこか抜けてる」と思っている人が多くなっています。
もはや時代の流れで「男でAT限定はダサい」という考えは古いとは思いますが、この様に思っている人が一定数いるのは事実です。
女性がMT免許を取る事について
女性がMT免許を取るのは今や完全に少数派の部類です。少数派の為周りの女性から見ると「凄い」と思われるかもしれません。また男性から見ても「カッコいい」「車が好きなんだな」と思われるでしょう。
女性がMT車を選んで得する事として、自分の車を他人に出来るだけ運転させたくないと考えている人にとっては有効です。例えば女性の友達同士で旅行等に出かける時に誰かが車を出す事になった場合に、MT車というだけでおそらく除外されので自分で「車を出したくない」と言う必要がありません。
限定解除について
仮にAT免許を取ったとしても限定解除をしてMT免許にする事は可能です。
方法は2通りあります。1つは運転免許試験場で技能試験を行い受かればその日に限定解除出来て料金も手数料1,450円+α(普通車の場合)で2,500円程度だけで済みますが、MT車に乗ったことが無い人であれば現実的ではありません。
もう1つは教習所に通う事ですが費用は5万円前後、日数は3~5日程度かかります(教習所、ドライバーの技能によって異なります)
運転免許をお得に取る為には?
免許を取るにはそれなり高い料金がかかるので、これからお得に免許を取る方法を紹介します。
結論を先に言いますと楽天教習所ナビ内にある教習所を選ぶとお得になります。
楽天ポイントが還元されるのでこれだけでももちろんお得になりますが、よく楽天系のサービスを利用している方であれば更にポイントが還元されてお得になります。
唯一のデメリットとして掲載されている自動車学校(教習所)が限られているという点だけです。
通学でも合宿免許でもどちらでも対応しています。自分が住んでいる所からあまり離れていない様であれば楽天教習所ナビを利用した方がお得になります。
ポイント還元率を上げるのに手っ取り早い方法として楽天カードを利用する事です。支払いは一括でも分割でも可能ですが楽天カードを利用するだけでポイント還元率が上がります。
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AT免許で困る事とMT免許で得する事の例
実際の所AT免許で困る事はあまりありませんが、プライベートよりも仕事の時でたまに困る場合はあります。
大体の会社は社用車としてAT車を選んでいますが、車検や故障等で一時的に代車が必要になる場合があります。その代車にMT車しか空きが無い場合等です。こういった場合は社内で調整を行わなければいけなくなるので多少周りに手間をかけさせてしまいます。
MT免許で得する事は、代車やレンタカー等で自分の車以外を必要とする場合にAT車は用意出来ないけどMT車ならすぐに用意出来るという事も割とあります。やはりMT車に乗れない人、乗りたくない人が多いからです。
MT免許はなくなる事はあるのか?
実際に今販売されている車のほとんどがAT車ですが、敢えてMT車の設定を残す車もあります。少数派ですが、MT車を求める人はまだまだいます。なのでMT免許がなくなるという事は当分無いと考えてよいでしょう。
仮に新車が全てAT車に切り替わったとしても中古車はまだまだたくさん残っているので少なくとも本記事を読んでいる様な方にとっては、「MT免許がいずれなくなるから取っても意味が無い」等と考える必要はありません。
「MT免許を取ったけど結果的に必要なかった」という人はいますが、「MT免許を取って後悔した」という人はほぼいません。
MT車に少しでも興味があるならMT免許も有り
AT免許で十分と頭では分かっていても少しMT免許も気になるという方もいるでしょう。
MT車の設定がある車がだんだん減ってきているので希少性は増しています。いずれMT車はどんどんと減っていくから今のうちに乗っておこうという考え方も有りかと思います。
MT車は興味が無い人にとっては面倒なだけですが、運転が好きな人にとってはその面倒くささが良いという考え方の人もいます。ちなみに私もMT車好きなので今まで乗っていた車はほぼMT車です。
MT車はほぼ趣味枠ですが少しでもMT車に興味があるならMT免許も有りかと思います。
AT免許かMT免許のどっちにするか後悔しない決断を!
AT免許かMT免許のどっちにするか悩む人のパターンとして「自分の車はAT車を選ぶけど今後就職する仕事でどうなるか分からないからどうしよう?」と考える人が多いでしょう。
実際の所、プライベートよりも自分が働く職場によって時と場合によって困る事の方が圧倒的に多いです。AT免許でも全く困らない場合もあれば、MT免許にしておけば良かったという場合もあります。
自分の将来で上で挙げた様な事が考えらる人の場合は、MT免許にすれば良いでしょうし「自分には全く関係無い」あるいは「AT免許でも後悔しない」と思うのならAT免許で良いと思います。
また、MT免許を取ろうとしている方には是非伝えたい事があります。MT免許を取ってからすぐにAT車に乗り、数年間MT車に乗らなくなると乗れなくなったという人は決して少なくありません。
いわゆる「MT車ペーパードライバー」です。この様になってしまえば結局苦労して取ったMT免許も意味の無い物となります。
大体3年も乗っていれば体が覚えて仮にしばらくMT車を運転しなくて乗れる様になりますので、MT免許を取ったのなら免許の取り始めはなるべくMT車を乗る事をお勧めします。
AT免許かMT免許のどっちにするか後悔しない様に選びましょう!
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